2001年03月07日
ノバケミカルズのL-L装置、4月から稼動の見込み
天然ガスの価格の落ち着きでエチレン装置が本格操業
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ノバケミカルズがカナダ・アルバータ州で建設していた年産36万トン能力の大型L-LDPEプラントがいよいよ4月から稼動入りする公算が濃厚となってきた。
 同プラントは、年産120万トン能力の大型エチレンプラントの建設にタイミングを合わせてノバ・ケミカルズが昨年末に完成させたもの。L-LDPEでは世界最大規模の設備である。当初は今年早々に操業を開始する予定であったが、天然ガスの急騰によってエチレンプラントの操業開始のめどが立たなくなり、これに伴い同樹脂の稼動も大幅にずれ込んでいる。
 それが4月からスタートすることになったのは、急騰していた天然ガスの価格が反落して落ち着きを取り戻してきたことによるものと見られている。最近の価格は100万BTU当たり5ドル台にあり、これがさらに下がる公算は薄いものの、再び高騰することもないというのがカナダや米国の関係筋に共通した見方となっているようだ。
 それでもなお、計画当初に同社が予想していた原料価格を大きく上回ることは確実なので、当初の狙い通りの操業率を確保していけるかどうかは微妙と見る向きが周囲には多い。