2011年02月15日
産総研、日本ゼオンの協力で単層カーボンナノチューブ量産化にメド
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本ゼオン、NEDO

経済産業省の産業技術総合研究所は14日、日本ゼオンの協力を得てスーパーグロース法によるナノ材料の高純度単層カーボンナノチューブの大量生産設備開発を進めてきたが、このほど一日当たり600グラムの生産能力を実現したと発表した。

従来の実験室レベルでの合成装置はバッチ式で、生産量は日産1グラム程度にとどまっていた。これを数百グラムオーダーへと飛躍的に生産能力を向上させたことで、単層カーボンナノチューブの本格的な工業規模での生産に道を拓いた。

この設備の開発には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「カーボンナノチューブキャパシタ開発プロジェクト」の成果を活用・発展させることで実現した。

得られた単層カーボンナノチューブの形状は、これまで研究開発設備で製造した試料とほぼ同等であり、単層カーボンナノチューブの持つ優れた機能を最大限に発揮した透明導電膜、太陽電池、薄膜トランジスタ、キャパシタ等への応用に弾みがつく。

今回製造した試料は、16-18日に東京ビッグサイトで開催される「第10回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」の産総研ブースに展示する。