2011年02月16日 |
東洋紡、米国での「ザイロン」訴訟 和解成立 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:東洋紡 |
東洋紡は16日、米国の防弾ベストメーカーだった、Second Chance Body Armor, Inc.の破産管財人(原告)から米国ミシガン州西地区破産裁判所に提起されていた「ザイロン」をめぐる損害賠償請求訴訟が同日、和解金として500万米ドルを原告側に支払うことで解決したと発表した。 ■訴訟提起から和解までの経緯 東洋紡製品の「ザイロン」繊維を使用して防弾ベストを製造販売していた Second Chance Body Armor, Inc. (セカンドチャンス社)が2004年4月、に東洋紡および同社の米国子会社、東洋紡アメリカ(被告)に対して損害賠償請求訴訟を米国ミシガン州アントリム郡第一巡回裁判所に起こした。 セカンドチャンス社は、米国破産法に基づき、2004年10月に会社更生手続の申立をした後、2005年11月には破産手続(Chapter7)に移行し、破産管財人が任命された。これに伴い訴訟は、米国ミシガン州西地区破産裁判所で進められた。 原告は、被告らが「ザイロン」繊維に関する明示または黙示の保証に違反し、虚偽の品質情報を提供し、また契約に基づく誠実義務を履行せず、よってセカンドチャンス社に損害を生じさせたと主張した。 これに対して東洋紡は、相手方の主張が誤りであり、同社には非がないと主張、長期にわたり争ってきた。しかし破産裁判所の指示もあり協議の結果、東洋紡が500万米ドルを支払うことで和解が成立した。 東洋紡は、訴訟を継続した場合の費用や判決の不確実性を考慮し、法的責任を認めることなく和解契約を締結することが妥当と判断した。今期の業績に与える影響は現在精査中である。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1297843545.pdf |