2001年03月05日
三井化学プラテック、「超臨界CO2技術」で発泡シート増設着工
年産1,000トン、「品質」「コスト」で有利
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三井化学

 発泡ポリオレフィンシートの最大手、三井化学プラテックは安城工場(愛知県)の増設に当たり、初の「超臨界炭酸ガス発泡」技術を採用することを決めた。増設規模は年産1,000トン、既存の化学プロセスによる4,000トンと合わせ、年産能力は5,000トンになる。一部すでに着工しており、完成は今年8月下旬の予定。
 同技術は本来ガス体の炭酸ガスを臨界温度と臨界圧力の下で流体化させるもので、この流体をPE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)に加えて発泡すると、気泡密度の安定した発泡製品が低コストで得られる。同社では親会社三井化学やグループの支援で実用化に踏み切った。
 発泡ポリオレフィンシートの需要はこのところ物流や産業用資材として好調で年率10%の伸びを見せているが、市場シェアの高い同社は今後も品質面で業界の「デファクトスタンダード」((自主標準規格)を保持していきたいとしている。