2001年03月02日
旭化成の機能樹脂・コンパウンド、今後は他社材料による製品開発も検討
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:旭化成、新日鐵化学

 旭化成の機能樹脂・コンパウンド事業部門は、今後の製品開発において、自社の材料にこだわらず、他社の材料の採用を含めて進めていく方針だ。
 同事業部門は現在、POM(ポリアセタール)「テナック」、ナイロン66樹脂「レオナ」、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)「ザイロン」の3つを生産、販売している。エンプラ業界では、コンパウンド技術によりいかに付加価値の高い製品を低コストで生産、販売していくかが重要なテーマとなっている。また研究開発については、6月末にも完成する千葉の研究棟に集約、「安くて良いものを作る」ための体制が整う予定で、「コンパウンドメーカーとして、自社の材料にこだわらず、自分で作っていない材料を含め開発する」(同事業部門長の荒浪淳専務)方針だ。
 一方、供給体制については、1999年に日本ピグメントのタイ子会社を買収、同年4月から旭化成プラスチックス(タイランド)として運営しているほか、昨年には新日鐵化学から欧米でコンパウンド事業を展開するサーモフィル社の株式を取得するなど、コンパウンド事業の海外展開を強化、国内コンパウンド子会社の延岡プラスチックを含め世界4極体制を構築している。
 なお同社は、環境への対応策の一環として、4月にも技術センター内に環境グループを発足させ、リサイクル、リユースを含めた問題解決について提案していく考え。