2011年03月03日
農水省、「農産物の簡易CO2算定ツール」を開発
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、温室効果ガス(CO2)の排出削減を図るため、「CO2の見える化」推進事業を実施しているが、パソコン等を利用して生産者自らが農産物の温室効果ガスの排出量を簡単に算定できる「農産物の簡易CO2算定ツール」を開発した。

同省はまず、CO2算定のベースとなる「農産物ごとのCO2排出量」の算定暫定値を測定により作成した。
これは、農産物ごとに(1)農業生産に用いる資材・燃料の生産・使用により排出されるCO2量(2)肥料の窒素分や残渣のすき込み分などがほ場を経由して排出(放出)されるCO2量—について、耕作地10アール当たりのCO2と、農産物10〓当たりのCO2量を算定した。

農産物は米・小麦のほか主要な野菜・果樹の合計23品目でCO2を算定した。

例えば、農産物の米でみると、10a当たりのCO2は584〓CO2(全国ベース)で、農産物10〓当たりのCO2は11.3〓CO2を暫定値として示した。農産物も露地もの、ハウスものの2通りを算定した。地域では北海道・東北から九州・沖縄まで8地域ごとに暫定値を算定した。

この農産物の暫定値をベースに簡易CO2算定ツールを構築した。

このツールは、対象品目のCO2排出量、さらには参考値(暫定値)との比較、またはエコファーマーや特別栽培など環境保全型農業への到達度などを、農業生産者が確認できる仕組み。このツールは、WEBサイトのソフトウエアとして開発した。

同省では、3月中にツールの改善を進め、4月に農水省WEB経由で公表する予定である。