2011年03月08日
第10回GSC賞に宇部興産の「環境にやさしい香料技術」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産
受賞したマリン系香料「ヘリオフレッシュ」

宇部興産は8日、同社が開発した「環境にやさしい香料」の新製法について、技術の独創性および自然環境への貢献度が評価され、「第10回グリーン・サステイナブル ケミストリー賞(GSC賞)」を受賞したと発表した。

受賞したのは、香水や化粧品・シャンプーなどに広く使用されているマリン系香料「ヘリオフレッシュ」の製造に関する技術。従来は、中国やベトナムなどに群生するクスノキ科の木の根から採取されるサッサフラス油を原料としていたが、乱伐による森林破壊への影響が深刻化していた。

宇部興産は、天然原料を使わず、化学合成法による新製法を世界で初めて開発し、この問題の解決に貢献した。
全てが高収率の触媒反応技術からなっており、有機溶媒を使わず、副生廃棄物も最小限に抑制したプロセスとなっている。

同社は2004年から宇部工場(山口県)で「ヘリオフレッシュ」の商業生産を開始した。現在、年産能力は800トン。世界シェアはほぼ100%で、全世界に供給している。

GSC賞の表彰を行うのは主催団体のグリーン・サステイナブル ケミストリー ネットワーク(GSCN)。
表彰式は3月18日、東京都千代田区の学術総合センター 一橋記念講堂で行われる。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1299556995.pdf