2011年03月08日
東レ、新規ポリスルホン膜人工腎臓を開発、販売へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ
トレライトNV

東レは8日、血小板の付着抑制を自社従来品に比べて飛躍的に向上させたポリスルホン膜人工腎臓の新製品「トレライトNV」を開発、来月から東レ・メディカル(本社:千葉県浦安市、田中資長社長)を通じて本格販売すると発表した。

人工腎臓を用いた透析療法(人工透析)は、血液を人工腎臓内の中空糸膜を通すことで血液中の老廃物を取り除き血液を浄化する。これまでは、血液が中空糸膜に接触することで血小板やタンパク質が膜表面に付着する生体防御反応の抑制が課題となっていた。

東レは今回、ナノテクノロジーにより新たな医療材料の表面処理技術を開発し「トレライトNV」に適用した。中空糸膜表面への血小板付着を自社従来品に比べて1/100以下に抑制し、高い抗血栓性を実現した。


同社は1977年に、世界で初めてPMMA(ポリメチルメタクリレート)膜を使用した中空糸型人工腎臓「フィルトライザー」を事業化。今回、新たにポリスルホン膜人工腎臓を展開することで人工腎臓事業のさらなる拡大を目指す。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1299568293.pdf