2001年03月01日
ポリオレフィンのアジア相場が続伸
中国向けのL-LとHDPEは670~680ドルに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:丸紅

 丸紅など大手商社によると、アジア地域、特に中国市場向けのポリオレフィンのスポット相場がここにきてさらに上昇してきた。
 3月上旬の船積み価格は、L-LDPEとHDPEがともにトン当たりC&F670~680ドル、HP-LDPEが同720~730ドル、PPのホモポリマーが同620~630ドルとなっている。1ヵ月前に比べるとポリエチレンは同20~40ドル高い。PPも10~20ドル上がっている。もっとも同じアジア地域でも東南アジア域内の相場はこれより同20ドル前後安い。
 特に中国向けの底上げが進んできたのは、旧正月休みの長期化によって同国の樹脂加工業界全体のレジン在庫が縮小してきたことと、韓国や日本のポリオレフィンメーカーの多くが採算割れの同国向けの新規成約を思い切って見送る行動に出たことによって全体の需給バランスがいわゆる“売り手市場”となってきたためと見られている。
 なかでもポリエチレンの上昇率が高いのは、例年の農ポリの需要季入りに新年度の輸入枠の先取り行為が重なったせいではないかと見られている。
 ただし、今後の動きについては、4月渡し分から下降線をたどるという見方と、しばらくはステーの状態が続くとの見解に分かれている。