2011年03月18日
農水省、来年度「農林水産分野の地球環境対策推進手法開発事業」実施
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、23年度農林水産省予算案に「農林水産分野における地球環境対策推進手法開発事業」を盛り込み、新規に4300万円を計上した。

これにより、(1)排出量取引と併せ、農林水産分野からの温室効果ガス排出量を平成24年度に10万トン-CO2を削減する(2)農林水産分野に対応する日本版GDM(グリーン・デペロップメント・メカニズム)の仕組みを構築するーことを政策目標としている。

具体的な取り組みとして、次の3つを柱としている。

(1)農林水産由来温室効果ガス排出量精緻化検討・調査=水田、畑地、畜舎でのCH4及びNO2排出量の実測調査や知見の収集・整理を行うことにより、実態に即した農林水産業由来温室効果ガス排出量の算定方法を検討する。

(2)「CO2の見える化」データベースの整備=農林水産物の生産段階における排出量の実測データを収集し、生産品目、作型、加工度等の違いにも対応できる詳細な排出量原単位等の「CO2見える化」データベースを整備する。

(3)生物多様性保全推進調査事業=生物多様性保全面からみた農林水産業や農山漁村資源管理活動の経済的評価に関する国内外の事例を調査し、日本の農林水産業の実情に適した評価手法を検討するとともに、民間が活動を支援するための取引手法「日本版GDM」を構築する。

同省では、こうした取り組みが温室効果ガス排出削減目標(2020年までに1990年比25%削減)に大きく貢献するとみている。