2011年03月24日
カネカ・鹿島のPVC工場 停止長期化か
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:カネカ

カネカは三菱化学・鹿島コンビナート内に立地している塩ビ樹脂(PVC)年産13万5,000トンと発泡樹脂設備が11日の大地震以来停止中だが、復旧・再開には相当の期間を要する見込みだ。

中核である三菱化学のエチレンプラントは再開に2カ月以上かかると見られているが、カネカなどの誘導品メーカーの場合は、上流から電気や蒸気、原料などが送られてこないと装置や機器の損傷ぐあいがテストできない。

「第2ステップとなるのはやむを得ない。今のところ見た目異常はなさそうだが、もし不具合が見つかれば、それから復旧に着手ということになります」とカネカではいい、再開のめどは当分立たないようだ。

同工場にはほかに発泡ポリスチレンや発泡ポリエチレンの原料ビーズなども生産、従業員は計400人で全員の無事を確認済み。

今後のPVCの生産への対応については、「現在、高砂工場に塩ビモノマー(VCM)年産60万トンとPVC同29万5000トン設備があるので、これをフル稼働させていくしかない。高砂のVCMは、他社からも要望かきているようなので鹿島へ回せるかどうか。このあたりがむずかしいところです」と同社ではいっている。