2011年03月24日
宇部興産、太陽電池の伸びに対応 窒化珪素設備増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産
宇部ケミカル工場

宇部興産は24日、太陽電池製造時に離型材として使用される窒化珪素(シリコンの一種)の需要が好調で、今後も拡大が見込まれるため、宇部ケミカル工場(山口県宇部市)で製造設備の増強に着手したと発表した。

総投資額は10億円強で、これにより生産能力は現在比約2〜3割増加する。完工は2012年3月の予定。

窒化珪素は、耐熱性・靭性などに優れた機械的特性を持つ無機化合物のセラミックス。太陽電池分野のほかディーゼル・エンジンのグロープラグなど自動車部品や、工作機械用の軸受、LED用蛍光体などの分野に用途を持つ。

最近は太陽電池の普及に伴い離型材としての需要が好調で、今後も大幅な伸張が見込まれている。

宇部興産は、独自の技術(イミド熱分解法)で窒化珪素の製法を開発。他の方法に比べて粒子の均一性が高く高純度、機械的特性、耐熱性に優れるという特長がある。

このため、高品位窒化珪素のトップメーカーとしての地位を今後とも維持していく方針で、5年後には2倍の売上を見込む。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1300933178.pdf