2011年04月07日
江蘇 揚州市 大型LED基地を建設 日欧企業誘致
【カテゴリー】:海外
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上海から京濾新幹線「和諧号」で走り、南京の一つ手前、鎮江駅で降り、長江を北へ渡ると揚州市だ。和諧号の所要時間約1時間20分。潤洋大橋が5年前にできて楊州市街や経済技術開発区まで40分で行ける。市は明、清の時代、南京の別荘地として発展した。

江蘇省の楊州市はLED(発光ダイオード)、太陽光エネルギーで楊州経済技術開発区内に国家級のエコ工業モデルパークを建設することになり、2007年に国家科学技術部から認可された。総面積10平方キロ。(太陽光エネルギーパークは4平方キロ)

同パークにはすでにエピタキシャルウエハー、チップ、パッケージ、応用といった産業グループが形成されている。

12年までにLED高輝度チップの年間生産量を年28億個以上、エピタキシャルウエハーを年235万チップ以上、MOCVD(気相成長法)設備の総生産量を100台達成する。

中小サイズのTFT-LCD(液晶)製品はすでに900K(10億個)を超えている。

パーク内には半導体部品産業が集約され、100社余が活動している。

半導体部品では米国、デンマークなどから20社が参加、ポリシリコン年1,500トン体制を目指す工事が進められ、今年中に6,000トンに拡充する計画。また、多結晶シリコン年産500トンの設備を1億ドルで建設した。

揚州市は総面積6,638平方キロ、人口452万人。2500年の歴史を持つ古都で、京杭運河が市の中心部を南北に貫いている。長江北部地域の玄関口として知られる。自然環境に恵まれ04年に居住環境賞、06年に国連居住賞を受賞した。治安も良い。

市は整備が行き届き、ハイテク技術、科学教育・観光、港湾工業パーク、新地域の4つに分けられている。高速道路は北京—上海、南京—南通の2本。鉄道、空港(南京、無錫、建設中の蘇中があり、水上交通も多い。インフラは完備している。

投資環境は上記の2パークのほか国家レベルハイテク技術ベンチャーサービスセンターが整っている。教育では楊州大、江海学院、ビジネス高等職業学校、工業職業技術学院などがあり、5万人が在学している。

次いで太陽エネルギー、太陽光発電産業。すでに台湾、韓国、国内などから100社が参加している。12年に多結晶シリコン年1万2,000トン、電池ユニット年1,500MWの生産を予定している。

このほか15年までにスマートグリットの産業パークを建設する。また、自動車及び部品生産の充実や、近代的サービス業の発展にも力を入れる。輸出加工区(面積3平方キロ)を05年に設立、保税物流センター、保税倉庫などもあり、日系の投資に期待している。

同開発区の工場レンタル料は1平方メートル当たり10元。給与は一般が月1,000ー2,000元、管理職1,500ー2,000元。