2011年04月15日 |
旭化成ケミ、高難燃性・高耐熱性の変性PPE発泡ビーズ開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ |
旭化成ケミカルズは15日、米国の難燃規格「UL94規格 V-0」(注)に適合した、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)発泡ビーズ「サンフォース(SunForce)」(商品名)を世界で初めて開発したと発表した。 発泡体が持つ軽量性、断熱性に加えて難燃性、耐熱性が飛躍的に向上、このため電子機器や自動車分野などで新たな市場展開が期待できるとしている。 同社は、変性PPE樹脂の国内最大手メーカーで、千葉とシンガポールに工場を持つ。今回の事業化は、シンガポールで生産したペレットを鈴鹿工場(三重県)に運び、同工場でビーズおよび発泡体製品化して販売展開する。 試験販売を今年10月から開始する。本格生産・販売は2012年度から開始する予定で、15年度の売上高20億円を目指す。 製品は高い難燃性や耐熱性のほか、成形性や製品安全性にも優れている。このため用途として、電子機器分野では電子機器の内部部材(排熱ダクトやファンホルダー)、金属シャーシ代替(パソコン基盤やHDDホルダーの取付用シャーシ代替)など、自動車分野では電気自動車やハイブリッド自動車のバッテリー用断熱カバー、インパネ基材、ドアパネル基材、デッキボード芯材など、また住宅設備分野では電源カバー、給湯器断熱材などに期待できる。 なお同社は、5月18日からパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2011」に新開発した変性PPE発泡ビーズを展示する。 <用語の解説> ■「UL94規格V-0」とは: 米国の安全規格で主に電化製品の安全性を認証する規格。プラスチック材料燃焼性試験で材料の燃えにくさの度合いを表す規格で、V-0は最高ランク。 UL規格を定めているのは「アメリカ保険業者安全試験所(Underwriters Laboratories Inc.)」で、世界標準規格として活用されている。 ニュースリリース参照 ○高難燃性と高耐熱性を兼ね備えた変性PPE発泡ビーズの開発について http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1302857515.pdf ○Development of modified PPE expanded beads featuring high flame retardance and・・・ http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1302851018.doc |