2011年04月20日 |
プラ処理協、世界初 PO系複合廃材を叩解技術でリサイクル |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会 |
プラスチック処理促進協会は19日、JKA補助事業として「PO(ポリオレフィン)系複合廃材の叩解(こうかい)技術によるマテリアルリサイクル技術の開発」に成功したと発表した。叩解技術によるマテリアルは塩化ビニル樹脂壁紙で先行していたが、POでは世界で初めての試みである。 自動車リサイクルでの応用が期待される。 自動車の内装材には、繊維と樹脂を張り合わせた積層品が多用されている。 2010年予測では、PO樹脂等が約10万トン使用され、フロアカーペット基材や天井内張基材など繊維と積層された商品が多く含まれている。 今回の技術開発目標は、遮音タイプのフロア材由来の樹脂を遮音タイプ製品に再利用するのが1次目標であり、とくにポリエチレン(PE)純度95%以上、回収率65%以上を目指した。そして、2次目標として、分離後の繊維を他用途へ再利用する可能性を検討することであった。 技術開発の結果、1次目標ではスクリーン5mm、周速毎秒110mでの叩解処理及び分離された繊維リッチ分の再叩解処理により、純度96%、回収率74%を達成し、目標をクリアした。工業化プロセスの検証では、月間80トン以上の処理量が確保されれば経済性が成り立つ試算結果が得られた。 また、2次目標では、分離された繊維分をリサイクラ—で高純度化した繊維にバインダー繊維を10%配合して製作したシートがニードルフェルトの代替品として使えることが期待できることがわかった。 今後、工業化プロセスが課題となっている。 |