2011年04月21日
産総研、大震災被災企業の活動支援開始
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

経済産業省の産業技術総合研究所は、東日本大震災で被害を受けた企業の活動支援に乗り出した。今後、企業の研究機能の受け入れ、産業技術指導員による技術相談、あるいは被災地の公設試(公設試験研究機関)への機器の貸し出し、放射線測定講習会の開催などを実施する。

産総研は大震災により、つくばセンターや東北センターで一部建物や研究機器に大きな被害を受けたが、ライフラインが復旧したため一部の研究機能を再開させた。

今回、産総研が乗り出した具体的な被災地の企業活動支援は次の通り。

▽企業の研究機能の受け入れ=関西センターをはじめとした地域センターでは、被災企業からの共同研究や受託研究、依頼試験の受け入れを開始した。最寄りの産学官連携センターでも研究開発や技術開発相談を受け付けている。
▽産業技術指導員による技術相談=9人の専門家が、企業からの技術相談、企業と産総研との連携支援活動を行っている。企業からの技術相談では、つくば及び全国の技術アドバイザーに技術相談ができるようにした。
▽産技連による支援=全国の公設試や経済産業省、産総研で構成する産業技術連携推進会議(産技連)は、被災した公設試や企業への依頼試験、技術相談に関する情報を提供するなどの支援を行っている。被災地の公設試に危機を貸し出したり、産技連を通じて被害を受けた企業と公設試のサービスの仲介を図るなどの企業支援も行っている。
▽放射線測定講習会の開催=産総研は、公設試の職員を対象にした放射線測定講習会を開催。
▽地域産業活性化支援事業=産総研内に地域中小企業ニーズを取り込み、産総研が保有する技術を活用して課題解決のための研究開発を実施する。また、企業、公設試と産総研との協同研究を支援している。