2011年04月22日
東洋紡、塩素化PP能力を1.5倍に増強へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東洋紡

東洋紡績は、高砂工場(兵庫県高砂市)の塩素化ポリプロピレン(PP)「ハードレン」の生産設備の増設を行い、生産能力を現在に1.5倍に増強すると発表した。新設備は今年9月に完成し、10月稼働を目指す。投資額は約10億円を見込んでいる。

塩素化PPは、PPを塩素化または酸変性した樹脂で、主な用途は自動車のバンパーの下塗り塗料、インキのバインダー、接着剤などである。近年、中国などアジアの新興国を中心に自動車の生産台数の増加で需要が拡大している。

また、食品包装用フィルムのインキにも使用されており、従来主流となっていたトルエンなどの有機溶剤を使用しないノントルエンタイプの「ハードレン」の需要も伸びている。これらの需要増に対応し生産能力の増強を図ることにした。

同社は、今回の塩素化PPの能力増強に伴い、自動車、包装用フィルム用途など拡大する海外市場での需要増に対応し、2ー3年後の同事業の海外売上高比率を現在の50%から70%に拡大させる方針である。