2001年02月27日 |
発泡スチロールのリサイクル率、昨年は58%に拡大 |
JEPSRA、2005年の目標は70%に設定 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三菱化学、三菱化学フォームプラスティック |
発泡スチロール再資源化協会(JEPSRA)の脇田静明会長(三菱化学フォームプラスティック社長)は27日、笠原賢二副会長(日本フォームスチレン工業組合理事長・笠原工業社長)とともに記者会見し、発泡スチロール製品(EPS)のリサイクルの現状と2005年のビジョンを明らかにした。 それによると、EPSの昨年のリサイクル率は前年を2.5ポイント上回って58%となった。うちマテリアル・リサイクル(再商品化)が1.7ポイント増の35%、自治体等によるサーマル・リサイクルが0・8ポイント増の23%となっている。 これを重量で表すと、トータル量は前年の5%増(5,200トン増)の10万5,200トンで、うちマテリアル・リサイクルは6%増の6万3,900トン、サーマル・リサイクルは4%増の4万1,300トンとなっている。 JEPSRAは5年前に“2000年末までにマテリアル・リサイクル法によるリサイクル率を35%に引き上げる(95年は27%)”ことを具体的な目標を掲げた「第2次5ヵ年計画」を策定、いらいその実現に関係業界全体で挑戦してきたが、狙い通りのタイミングで目標をクリアすることに成功したわけ。 この間同協会では、全国の会員企業によるリサイクル拠点(エプシープラザ)の拡充、主要地域の卸売市場のリサイクル体制の充実に対する設備助成、溶剤による減容化システムなど新たなリサイクル技術の開発、道路拡幅盛土工法の裏込め材などリサイクル製品の新用途の開拓、海外のEPS団体との連携強化--など多彩な活動を展開してきた。この結果、現在のエプジープラザの数は147ヵ所に増え、また、卸売市場に対する設備面の助成件数は合計84件に達している。さらには、アジア、米国、欧州の3極のEPS業界団体の間のリサイクル協定の締結も実現するなどで多大な成果を上げてきた。 しかし同協会では今後も引き続きEPSのリサイクル率の向上に取り組んでいくことが同製品業界と需要業界の双方の発展に不可欠大切と判断、2005年度を最終目標年度としたビジョンを策定した。これがこの日明らかにされた「第3次5ヵ年計画」である。 その骨子は(1)2005年のリサイクル目標を70%とする(マテリアル・リサイクル40%、サーマル・リサイクル30%)(2)その目標の達成のため<〓>エプシープラザの活性化と効率的運営<〓>再商品化システムの混合成形も含めた技術的フォローアップ<〓>再資源化用途の開発(3)EPSの需要拡大<〓>広報活動の強化<〓>LCAのデータの再整備(4)国際関係諸団体との連携強化--の4点に集約される。 <参考>発泡スチロールの再資源化実績 http://c-nt.co.jp/news/jepsra2001.jpg> |