2011年04月26日
経産省が緊急調査、「原材料の調達」に影響大きい
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

経産省は、東日本大地震後の産業実態を把握するため製造業、小売・サービス業80社を対象に緊急アンケートを実施していたが、26日「サプライチェーンへの影響」について調査結果をまとめた。

調査期間は4月8−15日。対象企業は製造業55社、小売・サービス業25社、計80社だった。

製造業には、(1)被災地の生産拠点の復旧状況・見通し(2)サプライチェーン把握の現状(3)原材料、部品・部材の調達困難の背景(4)代替調達先(5)調達不足はいつ解消するか、などをきいた。

その結果、素材産業には原材料の調達・確保への影響が大きく、「7月までに」十分な量が確保できると回答した企業は54%と半分強であることが分かった。調査結果の概要は以下の通り。

<被災地の生産拠点の復旧状況・見通し> 
・被災地の生産拠点の約6割強が復旧済み。夏までに残り3割弱が復旧見込みである。

<自社のサプライチェーンへの影響>
・素材産業で6割強、加工業種では4割が1週間以内に状況を把握。

<原材料、部品・部材の調達困難の背景>
・調達先が被災 :素材業種の9割、加工業種の企業の8割。
・計画停電の影響 :加工業種の企業の5割。

<調達困難な原材料、部品・部材の代替調達先>
・加工業種の8割、素材業種の6割強で確保しつつある。

<原材料、部品・部材の十分な調達量が確保できる時期>
・素材産業 :調達済み8%、「7月までに」を合わせると54%、「10月までに」を合わせると85%。
・加工業種 :調達済み6%、「7月までに」を合わせると29%、「10月までに」を合わせると71%。