2011年04月27日
産総研、金属触媒を使わずグラフェンだけのリチウムー空気電池開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

経済産業省の産業技術総合研究所は、貴金属や金属酸化物の触媒を使わず、グラフェン(黒鉛の単層部分からなる2次元のシート状物質)だけを空気極に用いた新型リチウムー空気電池(金属リチウムを負極活物質とし、空気中の酸素を正極活物質として構成した電池)の開発に成功したと発表した。

開発したリチウムー空気電池を0.5mA/平方センチの電流で50回程度繰り返し充放電しても電位がほとんど劣化せず、安定した繰り返し充放電が可能であった。

現状のリチウムイオン電池には、電気自動車の電池容量に制約があり長距離走行が困難というネックがある。このため、理論上、リチウムイオン電池よりも大容量で高いエネルギー密度を持つリチウムー空気電池が電気自動車の次世代電池として注目され、実用化を目指した研究が活発に行われている。