2011年05月27日
「APIC2011」盛況、予想上回る1400人参加 福岡市
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:石油化学工業協会
会場に並ぶ各国石化業界代表

アジア各国の石油化学業界代表が集り情報交換など親睦を深める、アジア石油化学工業会議「APIC 2011」本会議は27日、福岡市の国際会議場で開かれた。生憎の空模様だったが、前夜から周辺のホテルに泊まり込んでいた参加者たちは早くから会場に詰めかけていた。

主催団体である石油化学工業協会の高橋恭平会長(昭和電工会長)が「今回の大震災では多くの皆さんからご支援をいただいた」と謝意を述べるとともに「石化業界はダメージは受けたが、サプライチェーンへの影響は少なくて済んだ。今後も産業や経済発展のためにつくしたい」と挨拶。続いて韓国、台湾、インド、シンガポール、タイ、マレーシアの各国代表がスピーチした。小林喜光石化協副会長(三菱化学社長)が進行役を務めた。

キーノートスピーチはBASFチェアマンのJ.Hambrecht博士、三菱総研理事長で前東大総長の小宮山宏氏、日産自動車代表取締役・最高執行役員の滋賀俊之の3氏。それぞれ個性豊かな示唆に富んだ講演を行った。

午後からは共通問題・原料分科会など主要製品ごとに8グループに分かれ、分科会を開催し、活発な意見交換を行った。初となる自動車分科会に注目が集まっていた。

参加登録人員は1417人と予想を上回った。

高橋会長は「震災の後にもかかわらず内外から多くの人が集まってくれた。日本の業界にとっても大会を通じてアジアにおけるプレゼンスがアピールできたと思う」と感想を語った。

大会では最後に、「我々石油化学産業は今後も地域に暮らす多くの人々の利便性、快適性、衛生面等、生活の質の向上に貢献し、人類の幸福と繁栄の実現に大きな役割を果たすことを目指す」とする内容の共同宣言を採択した。

次回は2012年5月、マレーシア・クアラルンプールで開催。