2001年02月23日 |
シェブロン・フィリップス、SM火災事故でKレジンの稼働再開に赤信号 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
シェブロン・フィリップスケミカル(CPC)は、昨年3月27日に爆発事故を起こした米テキサス州パサディナにあるヒューストン・ケミカル・コンプレックスのSBC(スチレン・ブタジエン・コポリマー)「Kレジン」設備の稼働再開を目指しているが、11日にルイジアナ州セントジェームスにある主原料のSM(スチレンモノマー)設備で火災事故が発生したため、スケジュールに遅れが生じる可能性が出ている。 Kレジンの事故は、従業員1名が死亡、負傷者が69名に上る大惨事となった。昨年9月には、米国の労働安全衛生庁(OSHA)が事故原因をブタジエンタンクの異常な化学反応による爆発と結論付け、50以上の安全基準違反に対し250万ドルの罰金を命じている。 同社のKレジン生産能力は年産約16万8,000トンと世界最大のSBCメーカーであり、事故後は同社と韓国・大林産業の合弁会社の設備をフル稼働させる一方、他のSBCメーカーも増産で対応しているが、需給ショートの状態が続いている。しかし、昨年後半頃からCPCが今春から年央にも米国の設備を再稼働させるのではないかという噂が出ていた。 一方、先ごろ火災が発生したSM設備も再稼働には時間がかかると見られ、市場関係者の中には「短期間ですめば米国のスポット価格を引き上げる材料になるが、長期化すれば市場への影響は大きい」と見る声も出ている。 |