2011年06月07日 |
信越化学、希土類磁石 40%以上値上げ 月次改定へ |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:信越化学工業 |
信越化学工業は7日、主要製品の一つである希土類磁石(レアアースマグネット)の値上げを、国内・海外向けともに7月1日出荷分から実施すると発表した。値上げ幅は40%以上としている。 主原料であるネオジムとディスプロシウムの価格が中国の採掘制限や輸出許可枠削減によって高騰を続けている。これまで希土類製品の価格は原料価格にスライドして3〜6カ月ごとに決めてきたが、最近の取引価格は2カ月間でで3倍と急騰し、実情に合わなくなった。 このため、7月出荷分から直近の原料価格をベースに月次改定していくことに決めた。今回の改定により値上げ幅は40%以上となる。 一方、同社は原料対策として、最終製品からの希土類磁石の回収・リサイクルを進めている。 また、豪州などで新規鉱山の開発に協力、ディスプロシウムの使用量を半減する粒界拡散法の量産化など希土類原料の安定調達に全力で対応している。 希土類磁石は、フェライト系磁石の10倍以上の磁気エネルギーを持つ高性能永久磁石で、ハイブリッド車やエアコン、ハードディスクドライブ(HDD)、産業機器用モータなどに使われている。今後は電気自動車や風力発電向けなどさらに需要の伸びが予想されている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1307423642.doc |