2011年06月08日
カネカ・千葉大、還元型コエンザイムQ10に糖尿病改善効果
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:カネカ

カネカは8日、千葉大学大学院の横手幸太郎教授(医学部)及び同大学付属病院の竹本稔助教と共同で、還元型コエンザイムQ10の2型糖尿病に対する改善効果を確認したと発表した。先に札幌市で開催された「第54回日本糖尿病学会年次学術集会」で報告した。

同試験は、2型糖尿病患者9名(男性3、女性6、平均年齢62歳)を対象に行った。
還元型CoQ10(200mg/日)を3カ月間投与し、その影響を一般所見(体重・腹囲・血圧)及び、血液検査(グリコアルブミン・HbA1・インスリン等)によって調べた。

その結果、いずれも糖代謝に関する検査値が統計的に有意な改善を示した。
「グリコアルブミン」には投与前と投与後で約8.2%の改善、「HbA1」は同約3.4%、「インスリン」は同約31.7%の改善傾向がそれぞれ認められた。

同社では、患者数がまだ少ないものの、健康増進に有用性の高い次世代型CoQ10として、今後も還元型CoQ10の市場展開に力を入れていく方針である。

<用語の解説>
 ■還元型コエンザイムQ10(CoQ10) :
 CoQ10には酸化型と還元型があるが、体内では大部分が還元型として存在し、エネルギー産生賦活や抗酸化作用など、細胞が正常に機能するうえで必須の作用を発揮していると考えられる。従来からの酸化型が機能を発揮するためには、体内で還元型に変換される必要がある。最近の研究で体内での変換力は、加齢や病気等によって低下することがわかってきた。

 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1307514120.pdf