2011年06月14日
三菱樹脂など、太陽光型植物工場の実験施設が完成
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱樹脂
千葉大学太陽光利用型「植物工場」実験施設

三菱樹脂は14日、千葉大学の農場(柏市)に建設していた、太陽光利用型「植物工場」実験施設が完成し、トマトの栽培を開始したと発表した。投資額1000万円で1080平方メートルの実験施設を完成した。

昨年秋から千葉大を中心としたプロジェクトに、MKVドリーム(東京都中央区)などと共同参画していた。同実験施設により、今後、トマトの最適生産システム確立を目指す。

現在目標にしているのは、「糖度6前後」と好糖度のトマトが安定的に収穫できる“低コスト・減農薬型”植物工場のビジネスモデル構築。

このため、まず人工光による「苗テラス」で高品質な苗を育て、UVカットタイプの高機能フィルムや透湿性カーテンを用いた農業ハウスの中で、1段密植養液栽培によって高品質・好糖度のトマトを育てる。

通常の方法だと、トマトの年間収穫量は10アールあたり約20トンだが、三菱樹脂などのプロジェクトは、その2.5倍となる年間50トンの好糖度トマト収穫を目指す。

三菱樹脂では今後、太陽光利用型植物工場で得た農業生産システムや設備・技術などを一般農家に対してもビジネスとして提供し、高齢化が進む中「手のかからない農業」の普及につとめていきたいとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1308016874.pdf