2011年06月16日
野村総研、唐山市と「エコシティ」開発で戦略的提携
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

野村総合研究所は中国河北省唐山市曹妃●エコシティ管理委員会と14日、東京で日中が協力しつつ「曹妃●エコシティ」(2011年3月に国務院が承認)の持続的な開発と発展を進める戦略的提携の覚書を締結した。

今回の提携は同管理委員会と都市開発の戦略策定という上流部分の業務から、実際の都市開発の実行支援までを視野に入れたもので、中国への都市インフラ輸出に関連する支援活動の一つとして取り組んで行くとしている。

中国では現在、200余りの大都市がグリーンエコシテイの建設に取り組んでおり、曹妃●エコシティを同社ではモデルとする考え。これまでにも同社は世界各地に「パッケージ型インフラ輸出」を進めてきており、水道、鉄道、都市開発などの多分野で支援してきた。

同エコシティは唐山市の渤海湾側につくられた「曹妃●エコ工業パーク」の東側に位置し、同パークの労働者の居住地や医療機関、新設する大学の学園地として予定されており、計画面積は150平方キロ、2020年の人口80万人(目標150万人)を見込んでいる。

同エコシティの中には日本との共同事業を実施する拠点として「中日唐山エココミュニティ」(4.55平方キロ)の建設が計画されている。加えて濱海区に住民のリゾート地区として海水浴場などを建設する。

曹妃甸エコシティは当面、30平方キロ(第1期)に建設される。次いで2020年を目標に74.3平方キロの新都市全体計画を進める。土地づくり、道路建設、河川・河工整備などインフラを整備。生活サービス基地、学校、ホテルなどの施設を建設する。

投資総額は534億元、2011年は212億元。内訳は公共建設に51億元、住宅に45億元、基礎施設に11億元、土地造成に24億元、道路・橋梁に56億元、景観に23億元などである。

唐山市としては未来の都市、創新の都市、エコロジーの都市、幸福の都市を目指している。エコシティとして低酸素住宅、・家庭電器などの低酸素生活理念を提唱し、また風力、太陽光、地熱などの再生可能なエネルギーを利用する。ごみの回収、再生水の回収も実施。

河北省と北京,天津市は高速道路、高速鉄道で大型経済圏の構築を進め、これまでに北京—唐山、北京—天津(所要時間各30分)の高速鉄道を完成した。ことし中に天津—唐山も完成する。重点プロジェクトとして世界一の港湾(水深30メートル)、積み出し港を建設することにしている。

問い合わせは唐山市日本事務所(TEL:06-6344-3225)

(注)●は句の中が田。