2001年02月22日 |
日本のPSメーカー、中国のダンピング調査に対応する方向で検討 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
日本のPS(ポリスチレン)メーカーは、9日に中国政府がPSの輸入について日本、韓国、タイの3カ国を対象にアンチダンピング調査を実施すると公布した問題について、各社ともこれに対応する方向で検討しているもようだ。 3カ国のPSメーカーは、公布された2月9日から1カ月以内に調査に応じるかどうかを中国政府に通知することになっており、その後通知した企業には調査票が送られ、原則30日間以内に調査結果を送り返すことになっている。ただし、中国語での返答が義務付けられていることなどから、各社とも延長を申請すると見られ、その場合プラス7日間、合計37日間の延長が認められる。 業界関係者によると、過去の中国側の対応から見るとこのようなダンピングの問題で完全に“シロ”となったケースはないため、「(“クロ”となることを前提に)いかに罰を軽くするか」が焦点となる見通しだ。現在中国側の措置としては対象となった企業の関税率が44%になる可能性もあり、せめて数%にとどめたいというのが本音のようだ。 ただし、今回中国側から送られてきた資料は全文中国語で150ページを超えるボリュームがあり、例えばコンパウンド品や再輸出が含まれるのかなどを含め、現在のところ詳細を完全に詳細を把握しているメーカーはなく、各社とも中国側の調査に応じるかどうかを正式に決定していない。なお、韓国やタイのPSメーカーの対応についてはあまり明らかになっていないが、タイで合弁会社を運営しているダウ・ケミカルなどは積極的に対応していく意向を示している。 |