2011年06月24日 |
日本メディカルマテ、長寿命化人工関節の企業化開発に成功 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:科学技術振興機構 |
科学技術振興機構(JST)は、中村耕三・国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局長と石原一彦・東京大学大学院教授らの研究成果をもとに企業化開発を進めていた日本メディカルマテリアル(本社・大阪市淀川区、野元修社長)が開発した長寿命化人工関節について、開発に成功と認定したと発表した。 すでに同社は、この人工関節について今年4月に厚生労働省から医療機器としての製造販売する承認を取得している。JSTからの委託事業は、「独創的シーズ展開事業」で、同社は約6億円の開発費を投入した。 これは、すでにJST委託事業で実用化されていた生体適合性に優れたMPC(メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)ポリマーを用いて、人工関節の関節面を構成するポリエチレンライナー(股関節における骨盤の臼蓋を模擬したポリエチレン製の部品)の表面をナノメートル(ナノは10億分の1)のMPCポリマーの膜で覆った。 この結果、関節面に生体擬似膜が形成され、良好な耐摩耗性を持つ製品の開発に成功した。 この技術の活用により、「弛み」の主な原因とされる摩耗粉が少なくなり、再置換手術に至るリスクの低減が期待される。 |