2011年06月29日
協和キリン、血管内凝固症候群治療薬の国内3相臨床を開始
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:協和発酵キリン

協和発酵キリンは29日、アンチトロイビン(AT)低下に伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)を対象としたKW-3357の国内第3相臨床試験を開始したと発表した。

KW-3357は、同社独自のポテリジェント技術を応用して作製した、世界初の天然型ATと同型の、フコース(フコース糖鎖を構成する糖の1つ)を欠失した遺伝子組換えAT剤である。

ATは、血液凝固に関与するたんぱく分解酵素と複合体を形成することで、凝固作用を阻害する。遺伝子組換えAT製剤であるため、血液製剤で懸念されている感染症のリスクを回避することが期待されている。

同社は、国内で実施した第1相臨床試験の結果、KW-3357の安全性が示され、ヒト血漿由来ATと同等の活性を示す用量が確認できたため、AT低下を伴うDICを対象にした第3相臨床試験を開始することにした。