2011年06月30日
福建省が電子・石化・新エネなど企業誘致重点9項目提示
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

福建省は第12次5カ年計画で台湾との海峡西岸経済区をはじめ、日本との経済交流を強化、科学的発展、改革開放、生態環境の高度化、文明化をはかることになり、このほど、東京で説明会を開いた。

葉副省長を訪日代表団の団長に発展改革委員会、経済貿易委員会、対外貿易経済合作庁の幹部ら12氏が参加した。海峡西岸経済区には浙省の3市、江西省の4市、広東省の4市と福建省の9市が含まれている。福建省は同経済区の主力となっている。
インフラ建設を強化し、周辺地域の両岸協力を進めるための総合的ルートになるよう鉄道、高速道路、海運港、空港などの総合交通網が建設されている。既存の台湾製造業を積極的に導入、先進製造業拠点を創出する方針だ。

泉港のエチレン年200万トン計画が目立つ。ほかに武夷山、福建西南土楼などの文化観光を生かし「海峡観光」を築くとしている。

また、科学的な発展を目指し、いくつかの分野で中国のトップとなる経済発展モデルを作る。特に企業誘致では電子と通信設備、機械装置、化学原料・製品及び医薬品、冶金・金属製品の製造業や農業と副産物の加工業、軽工業、サービス業、インフラ建設、新材料・新エネルギーを提示している。

経済の発展は2010年のGDPが1,4357億元、一人当たりGDPでは5,000ドル台に達した。全国トップ。9年連続の2ケタ成長である。2010年の貿易額は輸出715億ドル、輸入373億ドル。

福建に投資した中央政府所属企業は40数件あり、中国石化、中国海洋石油、中国アルミ、国家電網、華能集団、華電集団、鞍山鉄鋼、北車集団、大唐集団、中国化工など。稼働済みプロジェクトが47件、建設中が42件。投資総額では電子、石化、装備製造、新材料、エネルギー分野など4,600億元に及んでいる。

外資企業の進出は2010年末までに約4万5,000社、実行ベースで1,044億ドルに上った。日系ではトヨタ、三菱自動車、日立、パナソニック、東芝、NEC、富士通、富士ゼロックス、三菱商事、伊藤忠、住友商事、丸紅など1,271社を数える。外国勢ではエクソンモビール、オラクル、BP、シーメンス、ヒューレットパッカード、フィリップス、デル、ノキア、ダイムラークライスラー、ダンロップ、モルガン、ダノングループ、テスコなど。

省の面積は12万平方キロ、人口3,689万人、就業人口は2,239万人。1次産業に29.2%、2次産業に37.4%、3次産業に33.4%が就業している。86の大学・高等専門学校があり毎年15万人が卒業している。科学研究機関は約200カ所ある。