2011年07月06日
昭電、ネオジム系レアアース磁石用合金、中国で大幅増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

昭和電工は6日、中国でネオジム系レアアース磁石の原料である磁石用合金の生産能力を増強すると発表した。
江西省ガン州にある子会社の生産能力を現有年産2000トンから3000トンに引き上げる。

原料レアアースが安定確保できるメリットを生かすためで、投資額は2億円。

中国での磁石合金生産能力は、内モンゴル自治区にある合弁子会社の年産1000トンと合わせて4000トンとなり、磁石合金専業メーカーとして国内トップの地位を固める。

自動車向けネオジム系レアアース磁石は、高温下での磁力特性を確保するために希少元素であるジスプロシウムを少量添加する必要がある。同元素はイオン吸着鉱と呼ばれるレアアース鉱石に含まれており、江西省を中心とする中国南部に偏在している。

レアアース磁石の需要は、今後、ハイブリッド自動車等の駆動モーターや電動パワーステアリング、ハードディスクドライブのボイスコイルモーターなどの分野に急速な拡大が見込まれている。

共同出資している中国側パートナーの2社は、イオン吸着鉱の鉱山及び金属製錬などの工場を持つ中国内トップクラスのレアアースメーカー。昭和電工は両社とのパートナーシップにより、今後需要の伸びが見込まれる高性能ネオジム系レアアース磁石用合金の安定供給に努める。

<合弁子会社ノ概要>
(1)社名   ガン州昭日稀土新材料有限公司
(2)所在地  江西省ガン州経済技術開発区
(3)資本金  9億円
(4)設立   2006年8月
(5)出資比率 昭和電工 80% 東海貿易 10% 中国側パートナー2社計 10%
(6)代表者  董事長 河村 伸彦 (昭和電工エレクトロニクス事業部門レアアース事業部長)


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1309920197.doc