2002年05月13日 |
中外製薬、ヒアルロン酸系リュウマチ薬売り上げ好調「スベニール」増産に着手 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:アベンティスファーマ、中外製薬、電気化学工業 |
中外製薬(永山治社長)は発酵法(バイオ法)のヒアルロン酸ナトリウムを原薬とする関節機能改善・リウマチ薬「スべニール」の販売を来年秋までに年産750万本体制とする。現在の450万本は昨年秋に完成したばかりで、相次ぐ増設が注目を集めている。 同社のスベニールは、在来のヒアルロン酸ナトリウム製剤と異なり、「変形性膝関節症」や「肩関節周囲炎」ばかりでなく「慢性関節リウマチの膝関節痛」にも効くという特徴がある。 同社は平成12年8月に仏・アベンティスファーマ社、電気化学工業と共同でヒアルロン酸ナトリウムを開発、「スベニールディスポ」(注射器付、1シリンジ中25mg)と「スベニールバイアル」(1バイアル中25mg)の販売を開始、製剤は電気化学が受託製造している。 にわとりのとさかなどを使った従来のヒアルロン酸ナトリウムの分子量約80万に比べ、2倍以上の190万もあり、もともと人体にあるヒアルロン酸の200万~数100万に近づいた製剤である。昨年秋には当初の2倍に当たる450万本体制に増強した。 スベニールの売り上げも今年の3月期で当初予想の53億円を大幅に上回る68億円に達する見込み。同社では今年4月にスベニールの薬価改定を行い、7.3%引き下げた。この結果、リシジンは1本2,424円、バイアルは同2,021円となった。それでもなお、予想を大幅に上回る売り上げをあげていることになる。 |