2011年07月19日
南京市が科学者と創業型人材など3000人を招致
【カテゴリー】:海外
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中国南京市はこのほど東京・紀尾井町のホテルニューオータニで、「南京で科学技術をベースに創業を手掛ける人材3,000人の招致計画」を発表した。中国の第12次5カ年計画(2011-15年)中に実現したいとしている。会場には約240人が出席した。

募集の対象は帰国留学の創業型人材、香港・マカオ・台湾および日本を含む外国籍の人材、国内のハイレベルの人材、各1,000人。修士以上の学位を有するなどが前提。

さらに国内外で科学や技術の先端に立ち、市場開発の将来予測ができ、ハイテク科学技術の成果を持つ者。知的財産権やコア技術を持つ者。国内外での起業経験を持ち、関連産業分野を熟知している者などを求めている。

訪日代表団の団長として参加した江蘇省党委員会常委の楊衛澤・市委書記は「2008年に人材1,000人招致計画を発表したが、これを5年後、3,000人の招致を目指すことにした。人材の重要性が世界的に高まっている」と語った。

創業型人材は審議を経て人選されるが、支援政策として重点支援プロジェクトと支援プロジェクトが与えられる。重点支援プロジェクトでは起業資金として200万元、また、100平方メートルを超える職場と100平方メートルを超えるマンションが提供される。

プロジェクトによっては300万元を超える創業投資と300万元を超える融資担保を提供する。支援プロジェクトでは上記各個の半額を提供する。ベンチャー投資機関には投資機関が2年を超える場合、奨励金としてその投資額の1%を支給する。損失のリスク補償として、実質損失の30%を保証するなどの制度を設ける。

南京は2010年に一人当たりのGDPが1万ドル(人口800万人)を超えた。従来は電子通信、鉄鋼、石油化学、自動車を重点産業としてきた。最近は風力・太陽光発電、省エネルギー、現代通信、電力の効率化や新交通、バイオ医薬、新材料、航空機などに力を入れている。