2011年07月19日 |
4-6月PS生産、電力制限前の先作りで13%増 |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会は19日、ポリスチレン(PS)とスチレンモノマー(SM)の6月および1-6月生産・出荷実績を発表した。 それによるとPS生産は、6月が6万949トン、前年同月比14%増で3カ月連続の前年比プラス、4-6月期は19万0003トンで前年同期比13%増となった。 これは、7月からの東京電力・東北電力管内における電力使用制限を控えた駆け込み生産の動きが表面化したもの。1-6月の生産は38万4521トン、同7%増だった。 一方、PSの内需は、6月がフォームスチレン(FS)向けを除いて前年同月比マイナスなったため5万7052トン、同5%減で9カ月ぶりに前年割れとなり、4-6月では17万1482トン、同1%増となった。FS向けは10カ月連続プラスとなった半面、電機・工業用が5カ月連続して前年割れとなった。 同工業会の首長信幸会長(PSジャパン社長)は、「6月中旬から需要の弱さが出てきた感があり、当面、内需動向を注視したい」と語った。 注目されていた輸入動向について首長会長は「4月に過去最高の8126トンと前年同月比55%増と急増したあと、5月も5540トン、同17%増と高い水準が続いている。昨年まで年間5万トン前後だったが、今年は7万トンとなる可能性がある」との見通しを示した。 輸入急増の原因は「原料高を背景にした国産品の値上げ浸透したことによる価格差の拡大で、汎用品分野を中心に輸入品が増加した」ためで、「無視できない輸入規模になってきたので、今後の輸入動向を注視したい」と同会長は強調した。 一方、SMは3月に1社が事業撤退した影響で4月以降前年同月比マイナス生産が続いている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1311055652.pdf |