2011年07月26日
慈恵医大、水溶性抗がん剤も搭載可能なDDSの開発に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は26日、東京慈恵医科大学の並木禎尚講師らの研究グループが、これまで磁気的に送達が困難であった水溶性薬剤を中空磁性カプセルに密閉することで、水溶性薬剤の送達を磁力で制御できるがん治療用ドラッグデリバリーシステム(DDS)の開発に世界で初めて成功したと発表した。NEDOの産業技術研究助成事業(若手研究グラント)の成果である。

開発した中空磁性カプセルは、磁性ナノ粒子を用いる従来技術に比べて5倍以上の薬剤を搭載することが可能であり、抗がん剤投与量を大幅に低減することが期待される。

今後は、中空磁性カプセルの性能をさらに高めることにより、「からだにやさしく、よく効く」がん治療を目指した究極のDDSの開発に取り組んでいく方針である。