2011年07月27日
タカラバイオ、中国・天津医大と遺伝子治療共同研究
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:タカラバイオ

タカラバイオは27日、天津医科大学・天津市腫瘍病院と、難治性がんを対象としたTCR遺伝子治療の臨床研究を実施するため、共同研究契約を同日付で締結したと発表した。2年以内の臨床試験開始を目指す。

TCR遺伝子治療は、がん患者の血液から採取したリンパ球に、がん細胞を特異的に認識するTCR遺伝子を体外で導入し、培養によって増殖させてから患者に戻すという治療法。TCR遺伝子が導入されたリンパ球が、患者の体内においてがん細胞のみを認識して攻撃し、消滅させることが期待される。

同社は、三重大学医学部と共同で治療抵抗性の食道がんを対象としたTCR遺伝子治療の臨床研究を実施中で、2013年度に国内でTCR遺伝子治療の治験を開始する計画。

また、米国国立がん研究所のローゼンバーグ博士らのグループが実施した悪性黒色腫(メラノーマ)を対象としたTCR遺伝子治療の臨床試験の結果が2006年にScience誌に発表されその有効性が示された。これに同社が開発した、レトロネクチン法が採用されている。

その後も複数の施設で臨床試験が進められ、有効性が示されている。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1311751769.pdf