2011年08月05日
江蘇省南通市、「新興産業園の投資環境」で説明会開く
【カテゴリー】:海外
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江蘇省の南通市はこのほど新設した蘇通科学技術産業園(面積50平方キロ)を中心に、市の新興産業発展計画を東京で説明した。張国華・市長のあいさつの後、沈振新・副市長が投資環境、産業の発展状況などを大要、以下のように語った。

◇蘇通科学技術産業園は1984年12月に設立された南通経済技術開発区(面積147平方キロ)と、蘇州工業園、中新蘇州工業園が09年5月に共同で設立、すでに第一期として9.5平方キロを開発した。

同産業園区は国の沿海開発と長江デルタの一体化という2つの戦略を持っている。南通市内の26社が参加、このうち3社が工事を始めている。宝鋼、中化、中集グループなどで国家原子力発電も参加している。

商業貿易と居住を含めハイテク、生態型産業、国際化を進め創業園を目指す。蘇州工業園の開発区建設の経験を参考にしたほか、海洋と港湾工事装備製造、新エネルギー装備製造、ハイエンド電子情報や新材料産業、医薬・医療事業の育成を重点にしている。

市にはまず繊維・紡績、化学が発達した。全国初の14の国家級開発区の一つが蘇通経済技術開発区。ほかに江蘇南通輸出加工区、中国要揚子江国際化学繊維工業園、国際化学新材料工業園、電子工業科学技術園、海洋船舶工事装備工業園などがある。

20数年の発展で近代装備製造業、ファインケミカル、近代紡績業と新材料、生物医薬、近代サービス業などが発展した。水に恵まれ、671万キロワットの火力発電所を持つ。太陽光発電、LED、半導体などで全国をリードする存在。アウトソーシングでも企業数が349社になった。人口766万人。

◇南通市(総面積8,001平方キロ)には2010年までに、30以上の国と地域から外資6,000社余が進出。世界トップ500社のうち50社余。日系は王子製紙、伊藤忠、丸紅、三菱重工、三菱化学、東芝、信越化学、宇部興産、東レ、帝人、日立、DIC、住友電工、カシオ、富士通、新日鉄など1,160社。

外資ではカ―ギル、ウェスティングハウス、ダウケミカル、ゼネラルモーター、メトロ、フランスオーシャン、ロッシュ、セラニーズ、タイソンフーズ、ノバルティスなど。

市は長江河口、江蘇の東南部に位置し啓東、海門など3つの県級市、海安、如東の通州、崇河などの2つの県、3つの区を統括。長江を渡る大橋が蘇通、崇海、錫通など4本あり、ことし完成する崇啓を入れると5本になる。ますます東部沿海部の交通の中心となる。上海から車で約1時間。

市は2007年に政府から「多国籍会社の最高環境投資都市」称号を得た。環境と教育の環境が優れている。大学が6校、中等職業教育学校が31校。衛生技術者3万人を抱えている。