2011年08月09日
三井化学、ナノ結晶構造の新エラストマー製品開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三井化学
ノティオSNを用いた合成皮革製品

三井化学は9日、メタロセン触媒によるαーオレフィン系エラストマー(軟質高分子素材)の新製品として「ノティオ PN」に続き、「ノティオ SN」を開発、本格展開すると発表した。

メタロセン触媒を利用し結晶構造をナノオーダーで制御したエラストマー新製品で、これまでの「ノティオPN」が透明性や耐熱性、柔軟性に優れ、フィルム・シート向けが用途の中心なのに対して、新製品の「同SN」は耐摩耗性、耐傷付性に特徴があり、合成皮革、レザーなどの分野に用途が期待されている。

従来品と分子構造を変えることで、物性・用途の異なる新しい銘柄製品を開発した。

同社市原工場(千葉県)内にある、既存の「ノティオPN」製造プラントを利用し、切り替え生産を行う。

「ノティオ SN」は有機溶剤フリーで、他のオレフィンポリマーとの相溶性にも優れているため、それらを配合することで、合成皮革・レザーなどのほか自動車、鞄、家具、履物、衣料、文具などの分野に用途を拡大していくことができるとしている。

当面、年間10億円以上の売上を目指す。