2011年08月18日
7月のPS内需は全用途でマイナス、2カ月連続の前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

日本スチレン工業会は17日、ポリスチレン(PS)とスチレンモノマー(SM)の7月の生産出荷実績を発表した。
それによると、PSの内需は、これまで住宅エコポイントを背景に好調だったフォームスチレン(FS)用が前年同月比14%減で前年割れとなったのを始め、全ての用途で前年割れとなり同13%減で2カ月連続のマイナスとなった。

同工業会の首長信幸会長(PSジャパン社長)は7月の定例記者会見で「6月中旬から需要の弱さが出てきた感があり、当面、内需動向を注視したい」と指摘していたが、その懸念が現実のものとなってきた。とくに、前月まで10カ月連続のプラスだったFS用がマイナスに転じたことに厳しさが表れている。

PSの生産は5万7126トン、同8%減で4カ月ぶりにマイナスに転じた。これは、4-6月期に7月からの東京・東北電力管内における電力使用制限を控えた駆け込み生産の反動が出たものとみられる。

内需はFS用以外をみると、主力の包装用が同10%減で特に耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)シートが8カ月連続のマイナスで不振である。電機・工業用はデジタル家電向けが依然不振のため同17%減で6カ月連続のマイナス、雑貨・産業用も同20%減で6カ月連続マイナスとなった。

輸出は2126トン、同14%減で14カ月連続のマイナスとなった。この結果、出荷合計は5万4129トン、同13%減で2カ月連続のマイナスとなった。

一方、7月のSM生産は3月に1社が事業撤退したことが影響して23万4208トン、前年同月比13%減で4カ月連続のマイナス。国内出荷はPS向けやアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)向けなど全ての用途でマイナスとなったため、11万5742トン、同13%減に。輸出は前月比5割増だが、前年同月比では21%減の11万7840トン。

ニュースリリース参照
スチレンモノマー生産出荷実績表
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1313625994.pdf

スチレンモノマー用途別実績表
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1313625994.pdf

ポリスチレン生産出荷実績表
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1313625994.pdf

ポリスチレン用途別実績表
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file4_1313625994.pdf