2011年08月25日
富士フィルム、X線量を大幅低減したデジタル画像診断装置発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは25日、デジタルX 線画像診断装置「CALNEO」シリーズの新商品として、新たに撮影時のX 線量を大幅に低減させた高画質モデル「FUJIFILM DR CALNEO C ワイヤレス SQ」を追加し、富士フイルムメディカルを通じて9月1日から発売すると発表した。

同社は2008年から、少ないX 線量で高画質なX 線画像が得られるデジタルX 線画像診断装置「CALNEO」シリーズを発売してきた。今回、カセッテサイズの無線タイプでさらに少ないX 線量で撮影できる高画質モデルを開発した。

同装置は、センサーであるFPD 内の蛍光体に、光変換効率の優れたCsI(ヨウ化セシウム)柱状結晶を採用することで、高感度化を実現。また光の拡散を抑制した高鮮鋭な画像が得られるようにした。さらに、シンチレータと受光素子を貼り合わせる「接合構造」を採用し、X 線照射面側に受光素子を配置した「ISS 方式」と組み合わせて、一般的な間接変換型FPDとしては世界トップレベルのDQE(量子検出効率)を実現した。

販売価格は、標準ユーザー渡し:2500万円(税別)

【用語の解説】
■FPD  : Flat Panel Detector の略。被写体を通過して照射されるX 線エネルギーを、検出し電気信号に変換する、X 線画像平面検出器のこと。X 線をいったん光信号に変換した後に電気信号に変える間接変換型(センサー:ヨウ化セシウムやガドリニウムオキシサルファイドを採用)とX 線を直接、電気信号に変える直接変換型(センサー:アモルファスセレンを採用)がある。

■ISS方式 : Irradiation Side Sampling の略。従来型のFPD と反対側のX 線照射面側にセンサーを配置し、X 線の照射面側より、X 線から変換された光信号を読み取る独自の方式。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1314233021.pdf