2011年09月06日
三菱化学、韓国でニードルコークス事業化、ポスコと合弁
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

三菱化学は6日、韓国最大の鉄鋼メーカー、ポスコグループ(本社:韓国慶尚北道浦項市、鄭俊陽会長)および三菱商事と合弁で、ニードルコークスの製造・販売合弁会社を韓国内に設立することで基本合意したと発表した。
合弁会社は2012年央をめどに設立する方針で、今後細目を詰める。

ニードルコークスは、主に電炉で使用される高品位電極の原料となる。

合弁会社はポスコグループ光陽製鉄所(韓国全羅南道光陽市)内にニードルコークス年産約6万トン設備を建設する予定。2014年内の稼動開始を目指す。

合弁会社は、製造したニードルコークスを今後需要の伸びが予想される中国やインド向けを中心に販売していく計画である。

ポスコグループは1973年、八幡製鉄、富士製鉄、日本鋼管3社(いずれも当時)の技術協力によって第一期設備がスタートした国営製鉄会社、「浦項製鉄所」が前身。2000年に民営化した。

合弁会社に対してポスコグループは原料タールを供給する。三菱化学はニードルコークス製造技術を提供する。

また、三菱化学は、今回の提携を機にポスコグループから坂出事業所(香川県)向けのタール供給を受け、同事業所で展開しているニードルコークスなどに必要な原料タールの安定確保を図る。

<用語の解説>
・ニードルコークス :一般には鉄スクラップを溶かして再利用する電炉で使う黒鉛電極の原料。
電極は3000℃にも達するため、高い耐熱性が求められる。大きく石炭由来と石油由来に分けられるが、いずれも不純物を除去し、炭素結晶を針(ニードル)状にそろえる技術がポイントとなる。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1315275977.pdf