2011年09月07日 | |
帝人化成、放射線が当たると発光するプラスチック発売 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:帝人化成 |
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帝人化成は7日、京都大学放射線医学総合研究所と共同開発した、放射線が当たると発光する、放射線蛍光プラスチック「シンチレックス」を9月下旬から発売すると発表した。 同プラスチックは、京都大学原子炉実験所(大阪府、森山裕丈所長)、放射線医学総合研究所(千葉市、米倉義晴理事長)と共同で開発した、独自の分子構造をもつ特殊ポリエステル系樹脂で、放射線が当たると青色に発光する性質を有している。 放射線測定器の基幹部品であるシンチレータ(注)として機器に組み込むことにより、放射線の測定が可能となる。 従来、シンチレータ用素材には、蛍光剤を混ぜた特殊な樹脂などが使用されているが、より安価な放射線測定器の生産・普及のため、素材のコストダウンが課題となっていた。 新開発した「シンチレックス」は、コストだけでなく、発光量、屈折率、密度などの点でも従来品に比べて優れており、放射線測定器に使用するセンサー部品のコストを従来比10%以下に抑えられる可能性がある。 このため同社は将来的には、原子力発電所・核燃料加工施設・放射線事業所(病院など国内で約6,000 施設)などでの放射線管理や、空港・港湾設備・駅などでの違法放射線物質検査、航空・宇宙開発機器への活用など、さまざまな分野への市場展開を目指す。 <用語の解説> ・シンチレータ : 放射線が当たると発光する物質のこと。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1315382369.pdf (英文) Teijin to Launch Scintirex, Revolutionary Radiation-fluorescent Plastic http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1315382369.pdf |