2011年09月12日 |
NEDO、耳の軟骨からのインプラント型再生軟骨の開発に成功 |
【カテゴリー】:ファインケミカル(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:NEDO |
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9日、三次元複合臓器構造体研究開発の成果として、患者の耳からわずかな軟骨を取り、鼻の形の軟骨を再生させる技術(インプラント型再生軟骨)の開発に成功し、再生軟骨を口唇口蓋裂の患者の鼻に用いる世界初の臨床研究が東京大学でスタートしたと発表した。 これまで、顔面の軟骨の変形や欠損を治療するためには、身体の他の部位の軟骨や骨を移植する方法がとられてきたが、鼻の高度な変形を治すような大きな軟骨を採取することはできなかった。 今回開発した技術は、耳の目立たない部位から採取されるわずかな軟骨を使用して、再生させるものであり、耳の変形、気管の軟骨の欠損、そして将来的には関節の軟骨の再建などに応用できるものと期待されている。 今後は、現在行っている臨床研究に引き続き、臨床試験を実施して産業化を展開する。また、この技術を応用したNEDOプロジェクト「次世代機能代替技術の研究開発」により、細胞培養期間のさらなる短縮化、培養工程の簡素化を実現する再生デバイスの開発を進める方針である。 |