2001年02月14日
エチレンマレーシア、オレフィン能増は03年春に完工
新たにプロパンを原料にしてのプロピレンも
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:東洋エンジニアリング

 ペトロナス、BP、出光石油化学の3社の合弁石油化学企業であるエチレンマレーシア社はこのほど、既存のエチレンプラントの生産能力を手直し増強する方針を固めたが、完工時期は2003年春を目標にしていくという。このため、今年夏には東洋エンジニアリングとABBルンマスのコンソーシアムが設備増強に必要なエンジニアリング設計を完了することにしている。
 今回の計画は、既存の年産40万トン能力のエチレンプラントを同51万トン能力に拡大するというもの。年産11万トン能力の大型エタン分解炉を1炉追加することで目標をクリアすることにしている。現在のマレーシアにおけるエチレンの年産総設備能力は、タイタンの54万トンを含めて94万トン。これに今年第3・四半期にはオプティマルオレフィンの60万トン設備が加わる見通し。さらにエチレンマレーシアの増強が完了すると2003年春の時点における総能力は165万トンとなる。
 今回明らかにされたエチレンマレーシアの投資計画で注目されるのは、エチレンの能力増強に合わせてプロピレンの生産体制も新たに整備することにしている点だ。年産4万8,000トン能力の設備を設置するとしているが、ついてはプロパンを新たに石油化学原料に使っていくことになる。プロパンの脱水素を計画しているのではないかと見られる。