2011年09月16日 |
アステラス製薬 SGLT2阻害剤の第3相臨床試験結果を欧州学会で発表 |
【カテゴリー】:新製品/新技術(ファインケミカル) 【関連企業・団体】:アステラス製薬 |
アステラス製薬は16日、リスボンで開催中の欧州糖尿病学会(EASD)第47回年次総会で、現在開発中のSGLT2阻害剤イプラグリフロジンの日本での第3相臨床試験の結果を口演発表した。 口演は、滋賀医科大学付属病院の柏木厚典病院長が行った。 柏木氏は、日本人2型糖尿病患者129人を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(用量:50mg、投与期間:16週)の結果を発表した。 この試験で、イプラグリフロジンは主要評価項目であるヘモグロビンA1cを統計的な有意差をもって低下させた。さらに、イプラグリフロジンの投与により統計的に有意な体重減少作用が認められ、体重減少量の差はプラセボ群に比較して1.47kgだった。安全性と良好な忍容性も確認された。 今回の口演は、腎機能低下患者における臨床薬物動態/薬力学と、メトフォルミン製剤との併用における安全性/臨床薬物動態/薬力学に関する2つのポスター発表とともに行われた。 <用語の解説> ・SGLT2阻害剤とASP1941について : SGLT(Sodium-Glucose Co-transporters)は細胞表面に存在する膜タンパク質で、ブドウ糖の細胞内への輸送をつかさどる。SGLT2はSodium-Glucose Co-transporterのサブタイプの1つであり、腎臓近位尿細管でのブドウ糖再取り込みにおける重要な役割を担っている。ASP1941はこのSGLT2を選択的に阻害することで、ブドウ糖の再取り込みを抑制し、血糖値を下げる薬剤。 ASP1941は2型糖尿病の適応症取得を目指して、アステラス製薬が寿製薬と共同開発中の薬剤で、現在、欧米では第2相臨床試験を実施中である。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1316135937.pdf |