2011年09月20日 |
ポリプラ、環状オレフィンコポリマー「TOPAS」包装用グレード開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:ポリプラスチックス |
ポリプラスチックスは20日、ドイツの関連会社、Topas Advanced Polymers 社と共同で、環状オレフィンコポリマー「TOPAS」(商品名)の加工特性を改善した包装用の新グレード「9506F-500」を開発したと発表した。 高純度で無色透明のポリマーである環状オレフィンコポリマー「TOPAS」は現在、その特徴を活かして、主にレンズなどの光学用途や医療材料として使用されている。 だが、水蒸気バリア性、高剛性、シュリンク特性やポリエチレン(PE)との親和性などにも優れているという特徴を持っているため、食品包装などの包装材料分野への用途拡大が期待されていた。 食品包装用とする場合は、内容物の保護性能や長期保存性の向上が求められる。また高付加価値化の流れから易開封性、良外観性なども要求される。これらの要求性能は、「TOPAS」の特徴と合致するが、「TOPAS」の従来グレードでは加工条件によってはゲルが発生するという問題があった。 ポリプラスチックスは今回、これまでの標準グレード「9506F-04」が持つ「ガラス転移温度が低い」、「溶融粘度が高い」といったインフレーションフィルムなどの押出成形に適した特徴を保持しつつ、さらに押出し時の加工特性を改善し、さまざまな加工条件に対応可能な、押出加工用グレード「9506F-500」を開発した。 新グレードは、FDA(アメリカ食品医薬品局)の試験規格や、わが国ポリオレフィン等衛生協議会の自主基準に適合している。 ポリプラスチックスでは今後、食品包装に適した環状ポリオレフィン系グレードとして積極的に市場展開していく方針だ。 ■Topas Advanced Polymers 社とは :ドイツに本社・工場のあるプラスチック大手メーカー。チコナ社の一部門を買収した。現在、ポリプラスチックス(45%)とダイセル化学工業(55%)の合弁会社。環状オレフィンコポリマー「TOPAS」は、ドイツで製造販売している。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1316482976.doc |