2011年09月20日
製薬協、国際製薬連の途上国への医薬品アクセス改善策を公表
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本製薬工業協会

日本製薬工業協会は20日、国際製薬団体連合会(IFPMA)が19日に発表した「国際的な製薬業界による発展途上国における非感染性疾患(NSDs)に対する行動計画」を公表した。これは、がん、糖尿病、循環器疾患、呼吸器疾患などのNCDsの治療に用いられる医薬品の途上国におけるアクセス問題を分析したものである。

それによると、NCDsに対する効果的な第一治療薬が存在し、それらは現在、ジェネリック薬として入手可能であるが、途上国では患者の手元に届かないケースが多い、と指摘している。

また、研究開発型の製薬業界が最優先に取り組むべき4つの領域を示した。

具体的には、
(1)NCDs治療薬の服薬率を改善する革新的な方法
(2)偽造医薬の蔓延のほかに、流通網を介しての価格の上乗せや税金等が問題となっている貧困・遠隔地域における医薬品入手の障害の解消
(3)プライマリーケアへのアクセスの向上
(4)発展途上国における医薬品入手の障害となる規制上の制約の排除―である。

これら最優先の領域は、IFPMAが今後取り組む4つのNCDsに関する研究開発のベースになると指摘している。

製薬協では、NCDsの予防と管理に関する課題解決のため、今後他の関連団体と協調して取り組んでいく方針である。