2011年09月28日 | |
クレハ、米国に世界初「PGA」本格プラントが竣工 | |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:クレハ |
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クレハは米国でポリグリコール酸樹脂「クレハPGA」を事業化するため、同国ウエスト・バージニア州のデュポン工場内に建設していた年産4000トン設備が完成し、試運転を終えて今月26日竣工した。式典には地元議員や関係者のほか藤崎駐米大使、川村駐ニューヨーク主席領事らが出席し、竣工を祝った。 PGAは、高いガスバリア性と易加水分解性(水との反応で分解しやすくなる)、高強度といった特長を併せもつポリエステル樹脂の一種で、炭酸飲料やビール用ボトルなどとして今後大きな需要が見込まれている。 現在同分野で広く使用されている多層ポリエチレンテレフタレート(PET)ボトルに比べて、100倍のガスバリア性をもち、重量では20%の減量が可能となる。 同社は1995年に世界で初めて工業的な生産技術の開発に成功し、2002年からいわき事業所に年産100トンのパイロットプラントを設置して、用途開発などの研究に取り組んできた。 2008年1月、ウエスト・バージニア州に現地子会社、Kureha PGA LLCを設立、同年4月から投資額約1億ドルで工場建設に着手していた。 PGA樹脂の商品名は「Kuredux」で、今後は食品や飲料の包装容器だけでなく、石油・ガス掘削用途や各種ハイテク分野での応用展開を検討していく方針である。 既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile/NCODE/22974 |