2011年09月28日
三菱樹脂・長浜工場の塩ビ板プレス機が「未来技術遺産」に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱樹脂
登録された大型プレス機

三菱樹脂は28日、長浜工場で半世紀以上にわたり活躍してきた硬質塩ビ板製造用プレス機「3×6-1プレス機」が、日本の科学技術の発展を示す貴重な技術史資料として国立科学博物館の「未来技術遺産」に登録されたと発表した。27日登録証を授与した。

「未来技術遺産」は、国立科学博物館が2008年、わが国科学技術の発展を示す貴重な資料の保存と活用を図り、科学技術の急速な発展の中で、技術を培ってきた先人たちの経験を次世代に継承していこうというので制定した登録制度。

今回登録された、長浜工場の「3×6-1プレス機」は、3尺×6尺(900ミリ×1800ミリ)サイズの硬質塩ビ板が製造できる国内初の大型機械で、1954(昭和29)年に導入した。製造元は小松製作所。

当時はまだ“セルロイド”が主流の時代で、大型塩ビ板の需要はほとんどなかった。

しかし、同社は工業用への市場開拓に努め、塩酸のタンクや電解槽の内張り向けなどに用途を拡げてきた。こうした努力が「その後の硬
質塩ビ板の普及に大いに寄与した」と同社ではいっている。

今回、登録されたプレス機は、まだ「現役」として活躍中だ。このため、今後どのように技術遺産として後世に伝えていくかはまだ決っていないという。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1317177619.pdf