2011年09月29日
ベトナム ハナム省が発展計画説明会開く、日系企業誘致
【カテゴリー】:海外
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ベトナムのハノイ市に1時間と近く、4つの工業団地を造成したハナム省が27日、東京で発展計画を説明、日系企業に参加を呼びかけた。チャン・サン・ロックハナム省書記、マイ・ティエン・ズン同省人民委員会委員長らが出席、講演した。

ハナムはハノイ市の南にあり、東のハンエン、南のナムデン、二ムデン、西のホアデンの各省と隣接している。昨年、紅川(ホン川)に大橋が完成したことから迂回の交通条件が改善され、ハノイから45キロ、港湾都市ハイフォン港から100キロ、ノンバイ国際空港から80キロの立地となった。

また、ハノイ―ホーチミンの高速道路1号線が完成して途中のハナムの工業団地が注目を集めるようになった。従来は農業が80%の地方都市だったハナムが一躍、工業都市に生まれ変わるチャンスをつかんだわけである。

すでに工業都市としての条件整備に積極的で、道路、電力(出力215MWh)、情報システム、上下水道、サービスエリア、上下水道などを完成している。工業団地としてはドンバン1、ドンバン2、ホアマック、チュアソンが完成。さらに4か所を開発中。

ドンバン1(138ヘクタール)は外資系19社を含む58社。台湾、日本、韓国などが参加している。日系は永大、ホンダロック、立花電機、住友電工、四国電線、カルパス、ノテック、コープなど。

ドンバン2(320ヘクタール)は16プロジェクトがあり、外資系がほとんどを占め、日系は12社、さながら日本団地といったところ。パナソニック、日本梱包、ホンダなど。ホンダはバイク工場を年35万台から2倍以上にする増設計画を進めている。

チュアソン(169ヘクタール)は投資プロジェクトが14件。ホアマック(203ヘクタール)は投資プロジェクト4件、うち1件は300万ドルを投入する計画。ハナムへの投資企業は47社。うち日系は18社。工業団地への電力供給は優先供給を行っている。

また、レンタルの土地について通常5,000平方メートル以上にしているのに対し1,000~2,500平方メートルまで小型化した。進出する中小企業へのサービス。省の重点方針はインフラの改善、技術系人材の育成、投資環境の改善だ。また、同省には税関局があり輸出入の手続きを敏速に行っている。

省の人口は80万人、毎年1万3,000~1万5,000人が社会に出る。他省を含む労働人口は110万人。教育熱心な省として有名。高卒輩出は全国63の省中、2番目である。ベトナムの一人当たりGDPは10年が1,203ドル(9年1,069ドル)。

労働条件は最低賃金を10月1日から月70ドルとするが、ハノイ近郊はベトナムで1番安い。給与は大卒1年で月250~300ドル、マネージャクラスで800~1,500ドル程度。

ただ、経済成長は昨年が6%だったのに対し、CPIが20.5%上昇、今年は17,4%と予想されている。為替は10%程度下った。インフレ対策が課題である。

問い合わせはベトナム投資支援センター(TEL:043-308-0277)